週刊 福田陽介

No129 「NHKプロフェッショナルを見てショックを受けた話」

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週刊 福田陽介 No129 「NHKプロフェッショナルを見てショックを受けた話」

 

昨日、珍しく「プロフェッショナル」を見たんです。
それには理由があって「嚥下」に関係した内容だったから。

 

 

【テーマは「嚥下」】

 

昨日は「食べる喜びを諦めない」というテーマ。
おぉ、リハビリに関係することかも、と思って珍しく視聴のタイミングがあったので、本当に久しぶりにプロフェッショナルを見ました。

 

 

なんと、看護師の方(小山珠美さん)だったのです。

「食べる力を回復させるエキスパート」と紹介されていました。

なんだか複雑な気持ちになりましたよ。

 

 

 

番組の中で解説している話や、この小山さんが行っていることは、心震えるレベルのことです。

実際に小山さんたちのチームによる取り組みによって、脳血管疾患による嚥下障害が改善されていっていました。

 

 

 

小山さん単独で成し得た何かではなく、病棟の看護スタッフ、管理栄養士、医師、家族など「チーム」としての取り組みの成果だと思います。

ボクが違和感を感じたのは、「療法士の姿」が全く見えてこなかったからなんです。

 

 【療法士不在のリハビリ?】

 

編集によってそうなっているだけで、何かしらの介入はあるのかもしれないですけど、コンテンツ上は全く見えてこなかった。。。

 

 

嚥下機能の改善は「PT,OT,ST」といった療法士がリーダーシップを取るものだとばかり思っていました。

実際、そういう職場で働いていましたし。

 

 

誤解して欲しくないのですけど、看護師が嚥下に対しての介入をしてはならない、などという戯言を言っているのではありません。

 

 

療法士たちの存在価値が薄らいでいることに、そういうふうに取り上げられていることに、怖さを感じるのです。

 

 

小山さんは1日にだいたい20名くらいの患者さんを担当するそうです。

療法士の担当人数より少ないわけではありません。

そして、「食べたい人に食べさしてあげることが私の任務」という強い使命感を抱いています。

 

 

 

実際に経口摂取できてくると、脳血管疾患による症状の改善は早まるようです。

 

テレビで映った実際の取り組みは

・評価(反射や運動の分析)

・口腔ケア

・顔面筋のマッサージ

・ポジショニング

・食事介助 などです。

 

 

すごく突飛なことそしているわけではないんですよ。

でも改善していきます。

 

【療法士が現場でできること】

 

嚥下のトラブルを抱えた患者さんの数に対して、療法士の人数が圧倒的に足りていないのでしょうか?

看護師の人数は、十分に配置されているから、こういう取り組みができるのでしょうか?

それぞれの職場環境で、行えることとそうでないことはあると思います。

 

 

 

確実に言えることは、

「口から食べたほうが元気になる」

「胃ろうは最終手段であって、安易に選択して欲しくない」 ということです。

これは、小山さんも口にしていました。

 

 

あ、胃瘻が悪いわけじゃないですよ。

嚥下機能を高めることができない場合は、胃瘻という選択肢は必要になります。

 

 

食べられるなら、食べさせてあげたい。

その思いを、どれだけ思いを強く持って、仕事ができるか、に尽きると思います。

 

 

ボクの祖母は、歯が抜けて、食べ物を噛めなくなってから、急速に弱っていき認知症症状が進みました。

 

 

噛む

飲み込む

という運動は、栄養摂取だけでなく、脳の活動にも大きな影響があるのだと肌で感じました。

 

 

運動が対象なのであれば、理学療法士だって守備範囲です。

食事という動作で見るなら作業療法士の得意分野です。

そもそも言語聴覚士の専門分野です。

 

 

小山さんの流儀は 「できないと思わない。できると信じる」 だそうです。

とかくボクら療法士は「できない理由」を詳細に見つけ出すように評価を行います。

でも、同時に「どうしたらできるのか」という可能性についても吟味しているはずです。

そして療法士は「できるための方法」を提案するのが【任務】ですよね。

 

 

 【チームでの成果のために「個」を発揮する】

 

ある科学者が言っていました。

「マルチに、スーパーに1人でできることというのはなくなってきている」

世の中が複雑化してきていて、そもそも複雑な「人間」を取り扱う以上、一人で何かを成し遂げるというのはもはや困難です。

 

 

看護師を含めた医療スタッフ、介護スタッフとの連携は言うまでもないですが、そのなかで「リハビリテーション」というものに関してはPT,OT,STがリーダーシップを発揮できないと、本当の意味で消えてしまうことになりそうですね。

 

 

療法士じゃない小山さんが、嚥下リハビリをこれだけのレベルで(個人としてもチームの統率としても)行えるわけですから、療法士が存在する意味は一体なんなのか、考えなきゃデスね。

 

 

ボクらじゃないとできないことを、明確に発信しないことには、他の何かに代用されてしまいますから。。。

 

 

存在価値を自覚して、現場でリーダーシップがとれる療法士は、自信とそれを裏付ける技術を持っています。

 

まだ、その自信と技術を備えていない人は、こちらで身につけることができますよ。

 

1人1人の自覚が、将来の自分の仕事の存続につながります。

仕事無くしたくないですね。。。

 

 

 

リハビリ関係の情報を発信しています。

 

 

 

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